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全粒粉の摂取により様々な病気の発症リスクや死亡リスクを下げられる ?
今回はカレーのスパイスに関する内容ではなく、カレーパンの「パン」の部分に注目しました.
2016 年 6 月に British Medical Journal (BMJ) という有名医学雑誌のオンライン誌に発表されていた論文の紹介です.
皆さんは今までに全粒穀物が体に良い、ということを聞いたことがあるかもしれません.
実は,体に良いだろうとは言われてはいましたが,実際にはどのくらいの量を摂取すると効果が期待できるのかはっきりとしていませんでした.
今回紹介する論文では、2016 年 4 月 3 日までに報告されている、45件もの研究結果を分析したところ,全粒穀物 1 食を 30g として、1 日あたり 90g (3 食) 増やすことで、
心臓血管疾患や脳卒中,ガンの発症率および死亡率を下げることが出来たようです.
下に表をお見せしますが,見方が難しいのでざっくりと説明します.
相対リスクは例えば 「0.80 の場合,全粒粉を摂取していない人の発症率を 100% としたところ,全粒粉を摂取している人は 80% に収まりますよ」という意味です.
95% 信頼区間は,このデータがどの程度信頼できるかを示す数字で,「1 を超えなかったら信頼できるよ」ということを示しています.
目安は、全粒粉パン 2 枚、全粒粉シリアル 1 杯、全粒粉ピタパン 1.5 枚程度です.
ただし、効果が期待できるのは1日あたり7食~7.5食(210g~225g)までだそうです.
全粒粉やふすま粉を使用したカレーパンを「適量」摂取することは、健康維持のために良いのかもしれません♪
食べ過ぎ・偏り過ぎに注意しつつ、これからもカレーパンを楽しみましょ~♪
※論文を分かりやすく紹介したものであり、医学的・栄養学的な指導をするものではございません.
※また、非常に簡単に紹介しているため、統計学的な解釈や記事内容の正確さについての責任は負えませんので、ご容赦ください.
詳細は原文をお読みください.
※文献: http://www.bmj.com/content/353/bmj.i2716
著者 流 俊介
千葉県生まれで日本大学農獣医学部卒業後、某製薬会社に勤務。
また、会社勤務の傍ら現在順天堂大学大学院医学研究科で日夜勉学に励む。